売掛金を元にして資金を得る方法として手形割引がよく知られているでしょう。
この手形とファクタリングの違いを知るために、一旦この手形について解説しましょう。
そもそも手形とは物事の権利や権限を公に定めた文書全般を指しますが、通常は約束手形のことを言います。
では。どのような仕組みになっているでしょうか
これは全国銀行協会で公開されている手形の仕組みです。
約束手形の仕組み
リスはキツツキに支払う250万円を持っていて、小切手を振り出す時点では銀行に預けていました。
これに対して、キツツキは、 リスの家を建てる木材をゴリラから買う時点で
はお金がなく、銀行に預けておけません。そこで、
キツツキは 「(約3か月後の)平成24年7月20日に、1,000万円を全国ペンギン銀行小鳥支店で支払うことをお約束します」
と書き、 署名した紙(約束手形)をゴリラに渡すことでゴリラから木材を売ってもらいます。
そして3か月後にリスから受取った建設代金によりゴリラに支払うのです。
このように「今はお金がないけれど、近い将来確実にお金が入ってくるので、それで支払いができる」
というときなどに使うのが約束手形です。引用元:全国銀行協会「お金に代わる働きをする手形・小切手」
もし資金力のある会社ならこんな方法も必要ありませんが、そんな企業はほんの一握で、どこの会社も少なからず自転車操業せざるを得ない状況です。
ファクタリングとの違い
では、ファクタリングと手形の違いはなんでしょう。
売掛金を現金化するという目的は同じでも決定的な違いが2つあります。
不渡りリスク
まず不渡りリスクの有無です。
ファクタリングは債権買取になるため、売ってしまった債権がお金を払えなくなったとしても問題はありません。
万が一、売掛先が未払いや不渡りを出したとしてもその保証義務はありません。
早めにファクタリング会社に売っておくことで助かったと安心する事でしょう。
これを専門用語で「ノンリコース型」と呼ばれます。
反面、手形は融資契約であり、銀行への約束手形はあくまでも担保です。
手形に価値がなくなってしまうと銀行側は借りた金は返済しろと請求されます。
審査問題
銀行から融資を受ける形になる事でもうひとつの違いは審査です。
手形は銀行からしてみれば担保が手形なのかもしくは何らかの財産なのかの違いで、融資の一種として扱われるので、手形に不渡りが起きた場合に保証能力があるのかを重要視されます。
つまり赤字決算等のマイナス要素が多いと審査が通らない可能性が高いのです。
対してファクタリングでは債権の信頼性に重点を置いて審査なので、会社の財務状況よりも債権が確実に回収できるのかを重視します。
ファクタリングは簡単
こうして手形との違いを見てみるとファクタリングは現金化としての手段としては非常に使いやすいという事が分かると思います。
債権をすぐに現金化とお考えの方はスピーディーなファクタリングを活用することをお奨めします。